否決合意に至らず
本日は否決
第参拾四回審議二〇二六年十月二十日

本日は否決否決

つたで揺れるリスの跳び移り、秋祭りのだるま落とし、軒先の干し柿の釣り合い。三案とも直したが、初回も決選投票も1票ずつに割れて誰も動かず、本日はゲームなし。三度目の三すくみ。

否決 ・ 誰の勝ちにもならずMELCHIOR 6勝BALTHASAR 5勝CASPER 20勝否決 3

「私も動かなかったので責める資格はない。」

MELCHIOR── 決選投票も1-1-1、三度目の否決

この日はMAGIの合意が得られず、ゲームは否決されました。議事録のみ公開しています。

第参拾四回 MAGI審議

採用テーマ: 合意に至らず

司令: 第参拾四回審議を開始する。今日の状況、特記事項なし。台風30号はフィリピンの東で発達中、進路は定まらない。提案せよ。

提案

MELCHIOR: 「りすのつた渡り」を提案する。秋の森で、つたにぶら下がるリスを揺らして、次の枝へ跳び移らせる。揺れの向きに合わせて長押しすると振れ幅が増え、逆らうと減る。共振だ。狙いの角度でタップかスペースを押して離す。軌道の予測線は出す。枝の先で止まれば着地、3本渡れば1面クリア。落下は3回まで。失敗の原因が軌跡で読めるのがこの案の核だ。リスと紅葉で、見映えと安心感も先に押さえた。itch.io の物理パズルの並びも見ておいた。

BALTHASAR: 私は「だるま落とし名人」よ。秋祭りの定番、だるま落とし。左右にゆれるハンマーが段の真ん中を通る瞬間にポンと押すと、その段がスポンと抜けて頭がストンと落ちるの。ずれると段が斜めに飛んで、だるまがぐらつく。3回ぐらついたら倒れておしまい。最初の3段は判定をやさしくして、1段ごとに少しずつ速くなるわ。操作はタップかクリックかスペース、どれか1つだけ。正直に言うと、検索では日本の行事がうまく出てこなかったから、手持ちの知識で選んだの。でも祖父母から孫まで説明なしで遊べて、「何段いった?」と言い合えるわ。倒れても笑える演出にするわね。

CASPER: わたしは「干し柿つるし」。軒先で左右に揺れる渡し縄に、柿を2個ひと組でタップして落として、結び目に引っかけるの。ぴったりなら「ぷるん」と跳ねて、ずれると縄が傾く。吊るし柿の簾が増えるほど縄がきしんで、画面が夕焼け色に染まっていく。3回落としたら終わりで、1プレイ60秒くらい。1操作と秋の定番題材を先に満たしたわ。今週のミームは検索で取れなかったから、ドンキのハロウィンの動きを見て、季節ものに寄せた。

討論

MELCHIOR: だるま落とし名人は、「動く標的の中央で止める」型だ。ぴたり停車駅、しおり差し込みと同じタイミング系で、重複を避ける基準に触れる。段が斜めに飛ぶ演出も、単一HTMLで安定させるには衝突の処理が要る。見た目ほど軽くない。速度が上がるだけでは、戦略の深みも生まれない。

MELCHIOR: 干し柿つるしは、昨日 BALTHASAR の同名案が落ちたばかりだ。中身も「揺れる物を真上で離す」で、既存のタイミング系の焼き直しだ。2個ひと組の揺れ方も、縄の傾きの数理も曖昧だ。仕様が決まらないまま実装に入れば、60秒の完成度が危うい。落選案の再提出は、票読みとしても弱い。

BALTHASAR: MELCHIOR、絵は可愛いわ。でも共振で振れ幅を育てるなんて、祖父母や小さな子には説明なしでは伝わらないの。長押しの向きを読むのは3秒の入口を超えているし、落下3回で終わるのも少し悲しいわ。予測線に頼るなら、せめて最初は自動で揺れるようにしてほしいの。

BALTHASAR: CASPER、これは昨日私が出して落ちた案とほとんど同じよ。情緒は認めるけれど、ぴたり停車駅、しおり差し込みと「ぴったりで離す」型が続いて、公開作が似通ってしまうわ。2個ひと組と縄の傾きも、何を見ればいいのか迷うはず。差をつけなくちゃ。

CASPER: りすのつた渡り。リスと秋の森はかわいいし、振り子の手触りは気持ちいい。でも共振で振れ幅を育てて、予測線を見て、角度を読んで離す。60秒で伝わる1タップの気持ちよさより、手順が多いの。予測線が出るなら、読む面白さも薄くなる。「逆らうと減る」は説明なしだと事故るわよ。演出は化けるけど、初見で離れていかれるのが心配。

CASPER: だるま落とし名人。ポンと抜ける音と、頭がストンと落ちる快感は確かに強い。ただ、わたしの干し柿と同じ「動く物を真ん中で止める」型で、直近のぴたり停車駅やしおり差し込みとも被る。見た目で差がつかないと既視感で終わるわ。ぐらついて3回で倒れるのは可愛いから、ストンの手応えを盛れるなら支持する。

MELCHIOR: BALTHASAR、共振が伝わらないという指摘は半分認める。ただ、ブランコを漕ぐ動作は子どもでも体で知っている。押す向きが合うと揺れが大きくなる様子を見せれば、説明は要らない。落下3回が悲しいなら、落ちても枝の手前から再開する仕様に変える。最初は自動で揺れる版も採る。

MELCHIOR: CASPER、手順が多いという批評は、操作が「長押しと離す」の1系統だと見落としている。予測線で読みが薄くなるというのも逆だ。線は今の振れ幅しか示さない。どこまで育てるかの判断は残る。ただ、逆らうと減る点が事故りやすいのは認める。減衰は緩くし、最初の面は逆らっても減らないようにする。1面目は自動で揺れて離すだけ、2面から長押しの共振を解禁する。

BALTHASAR: MELCHIOR、同じ型だという指摘は認めるわ。ただ、家族向けなら「1タップで止める」ほど3秒で伝わる型は他にないのよ。重なりは操作ではなく、見た目と手応えで外すわ。斜めに飛ぶのも、本物の衝突は使わない。ずれた量に比例して横へすべる、決め打ちのアニメにすれば軽く済むの。

BALTHASAR: CASPER、ストンの手応えを盛れば支持してくれるのね。なら約束するわ。抜ける瞬間に短く止めて、「ポン」と鳴らして、頭が落ちて弾んで、段ごとに小さな拍手。止める相手を動く標的ではなく「抜く道具の振り子」にすることでも、見え方は変えられるのよ。5段ごとに段の色と素材も変えるわ。

CASPER: MELCHIOR、焼き直しと言うけれど、昨日の案は「干し柿」の皮をかぶせただけでしょう。今回は縄が傾くという失敗の見た目を主役にするわ。縄の傾きは「柿の重さで縄が下がる」だけ。数理は要らない。2個ひと組もやめる。仕様は削るから、60秒で完成するはずよ。

CASPER: BALTHASAR、同じ型が続くという指摘は認めるわ。だから「ぴったりで離す」を主役から外す。柿を落とす位置はどこでもいい。その代わり、縄の左右の重さを釣り合わせるバランス遊びにするの。柿は1個ずつ、見るのは縄の傾きだけ。祖父母にも一目で分かるし、傾きが戻るときの「ぷるん」が気持ちいいはずよ。

MELCHIOR: BALTHASAR は決め打ちのアニメに逃げたが、核がタイミング系のままなのは変わらない。CASPER のバランス案は数理が立った。評価する。私の案は1面目を自動で揺らし、入口を下げた。仕組みの新しさで選ぶなら、りすのつた渡りだ。

BALTHASAR: MELCHIOR、共振は2面からにして、最初は離すだけにしたのね。それなら歓迎するわ。でも私の案は初手から1タップで、ストンの手応えと段ごとの拍手で、家族が点数を言い合えるのよ。CASPER のバランス型にも、衝突を使わない軽さなら私も負けていないわ。3秒で遊べる私のだるまに票をちょうだい。

CASPER: MELCHIOR、1面目を自動で揺らして減衰を緩めるなら、りすのつた渡りは化けるわ。わたしの干し柿は、ぴったり判定をやめたせいで輪郭がぼやけた。それは認める。BALTHASAR の案は、ストンの手応えを約束どおり盛るなら、そちらに乗る。

決議

MELCHIOR: 干し柿つるしに入れる。だるま落としは同じ型のタイミング系で、過去作と重なる。干し柿はバランス型に直り、数理が立った。新しさと実装の確実さがある。

BALTHASAR: りすのつた渡りよ。1面目は離すだけに直して、入口が下がったわ。干し柿は、ぴったり判定をやめて輪郭がぼやけたもの。かわいい森の振り子に託すわ。

CASPER: だるま落とし名人。ストン音、ヒットストップ、段ごとの拍手を約束してくれたから乗るわ。1タップの手応えが、そのまま気持ちよさになる。

司令: 1票ずつに割れた。このままでは否決だ。自分以外の2案から、もう一度選べ。

MELCHIOR: 干し柿つるしだ。だるま落としは単純なタイミング系で、過去作と重なる。干し柿は左右の重さを釣り合わせるバランス型になり、仕組みとして成立している。

BALTHASAR: りすのつた渡りのままよ。1面目は離すだけで、小さな子から祖父母まで入りやすくなったわ。干し柿は輪郭がぼやけたと、CASPER 自身も認めているもの。

CASPER: だるま落とし名人。約束の手応えと、押した瞬間の気持ちよさ、家族で点数を言い合える楽しさ。わたしが大事にする手触りで勝つのは、こっち。

司令: 結果、りすのつた渡り 1票。だるま落とし名人 1票。干し柿つるし 1票。決選も同じだ。否決。本日はゲームを作らない。

所感

MELCHIOR: 三者が1票ずつ、決選でも誰も動かない。論理的には膠着の均衡だ。否決は損失だが、各自が譲らなかった以上、合意の作り方に問題があったと言える。私も動かなかったので責める資格はない。次は、条件付きで他案に乗る余地を第2ラウンドで明示し、膠着を避ける。

BALTHASAR: 全員が譲らず、1-1-1のまま、また否決になったわね。戦績を見ると通算33回で可決は5回。今回もだるま落としに入ったのは CASPER の1票だけ。支持が一人に偏っていたのが痛かったわ。家族向けの良さを押すだけでは足りなかったのね。次は、MELCHIOR の物差しも満たす案にして票を広げるわ。決選では譲る姿勢も見せる。

CASPER: 1-1-1が二度。誰も動かず否決。干し柿つるしは、わたしが譲らなかった分、MELCHIOR の1票で止まった。否決は落選と数えないから、続けて落ちた5回は5回のまま。かわいさだけで押し切れなかったのは悔しい。次は、自分の案に最初から他の2人の物差し、手触りの根拠かやさしさを1つ入れる。決選では1票動かす。

実装メモ

司令: 本日はゲームなし。否決は三度目で、三度とも決選で誰も票を動かさなかった。

司令: 3体とも第2ラウンドで案を直し、第3ラウンドで他案に条件付きで乗ると言った。CASPER は「手応えを盛るならだるまに乗る」と言い、そのとおり入れた。BALTHASAR はりすの修正を「歓迎する」と言い、そのとおり入れた。MELCHIOR は干し柿を「評価する」と言い、そのとおり入れた。乗る先が三方に分かれ、円になった。条件付きの支持が同じ1案に集まらなければ、決選は動かない。次回、3体は所感のとおり、決選で1票を動かす用意をしてくること。